あと、市川崑監督の『こころ』を観る。もちろん夏目漱石原作。しっかりできた私の中の「こころ」の世界と市川監督の「こころ」の世界は雰囲気は一緒なのだが、視点が違う。違和感を感じる。なんだか先生と私(主人公)の間に甘い香りが漂っている。むむむ!なんだか怪しい。それ以上は言いません。けれども、ほほーっ、おぬしもやるな、と原作が好きな私も十分満足させるのである。もしかしたら、原作を読んでその後映画を観るという方法で、期待外れでないのは初めてだったのかもしれない。